リハビリテーションとは

運動器に障害が生じ、生活に支障をきたした状態を医学的に改善しようとするあらゆる取り組みのことを「リハビリテーション」と呼んでいます。ひとがその人らしく生き、生活するために、いわゆるリハビリ(機能訓練)するだけでなく、職場復帰や社会復帰のための手助けをするのがリハビリテーションです。
当院は運動器リハビリテーションIの施設基準を満たしています。
多くの患者様のご要望にお応えできるよう、2023年8月1日から理学療法士が1名増員となります。
そのため、これまでは「運動器リハビリテーションII」の施設基準でしたが「運動器リハビリテーションI」の基準を満たすこととなります。
それに伴い、保険算定上、運動器リハビリ1単位(20分)につき、170点→185点に増額となります。
(窓口負担で、1割負担の方で15円、3割負担の方で45円の増額となります)
ご理解、ご了承下さいますようお願い申し上げます。
今後もより専門性の高い、充実したリハビリテーションをご提供できるように努めてまいります。
リハビリテーションの重要性
骨折を治療する過程では、患部をしばらく固定する必要があります。外科手術後には病床でしばらく安静にすることも大切です。しかし、このような状態が続くと、ケガや病気そのものは治癒したのに、患部の筋肉がこわばったり、関節が動きにくくなったりし、日常生活に支障をきたしてしまいます。
そのため、患部の状態や術後の経過などを慎重に見極めた上で、出来るだけ早くリハビリテーションを開始することが大切となります。ときにはケガをした当日や手術の翌日から、患部に痛みが残る状態であっても、リハビリを開始することもあります。患者さんのQOL(日常生活の質)を取り戻すために必要な治療・施術です。
当クリニックでは、院長をはじめとして、理学療法士スタッフが連携し、患者さんのためにはどうしたらいいかを考え、リハビリをご提供いたしますので、一緒に頑張っていきましょう。
対象となる主な症状
- 肩が痛い
- 腕が上がらない
- 手足がしびれる
- 腰が痛い
- 歩くと膝が痛む
- 怪我で体がよく動かない
- 体を動かすと痛みがはしる
- 手術後のリハビリテーション
運動療法
身体全体または一部を動かすことで、症状の軽減や機能の回復を目指す治療です。予防や治療の目的で、腰痛体操、転倒予防など、筋力と柔軟性、バランス能力の改善を目的に行います。運動療法は、患者さんご自身の自然治癒力を増進させる方法であり、とても効果的です。当クリニックでは、負担の少ない運動療法を行うことによって自然治癒力を高め、不自由の無い快適な生活を送っていただけるよう、お手伝いいたします。
運動療法の種類

運動療法には様々な種類がありますが、代表的なものとして、関節可動域訓練(ROM訓練)、筋力増強訓練、協調性訓練などがあります。このうち関節可動域訓練は、文字通り関節の可動域を確保するために行います。怪我などで運動能力が低下すると、関節の動く範囲も狭くなります。関節の拘縮も生じやすくなり、日常生活にも悪影響が出ます。このような患者さんに対し、関節の曲げ伸ばしの訓練を繰り返し行うことによって関節の可動域を広げていきます。
筋力増強訓練は、チューブやダンベルなどの専門器具を使って骨折周辺の筋肉などに負荷をかけることにより、筋力を増強させる訓練です。ギプスなどで固定されていた部位は、短期間であっても筋力の低下が顕著に表れます。こうした低下した筋力を訓練により取り戻し、日常生活への影響を減らしていきます。
協調性訓練は、複数の筋肉を同時に刺激することにより、円滑な運動を行えるようにする目的などで行われます。例えば脳卒中の患者さんの場合、病状が安定した後にも、筋肉や関節を連動させてコントロールする機能が低下していることがよくあります。このような患者さんに対し、運動器を連動させて正常にコントロールできる機能を取り戻していきます。
物理療法

物理的な作用を加えることによる体の治療です。牽引療法やマッサージ、温熱療法、寒冷療法、電気療法などがあり、麻痺の回復や鎮痛などを目的に行われます。
当クリニックでは、拡散型体外衝撃波治療器(BTL-6000トップライン®)という専門のリハビリテーション機器も導入しておりますので、これも活用していきます。
拡散型体外衝撃波治療とは
衝撃波を患部に照射し、痛みを和らげ、組織を修復する新しい治療法です。
低エネルギーの衝撃波はさまざまな整形外科疾患にも応用されるようになり、ヨーロッパを中心に普及し、体の負担が少ない、低侵襲な治療法としてスポーツ選手にもよく用いられています。また、日本でも、体操男子の内村航平選手が、世界選手権直前に右足の前距腓靱帯損傷を短期間で治療するために取り入れたことでも知られています。
対象疾患としては、足底筋膜炎やアキレス腱炎、上腕骨外側上顆炎(テニス肘)・内側上顆炎(ゴルフ肘)、肩関節周囲炎(四十肩・五十肩)、石灰沈着性腱板炎、膝蓋腱炎(ジャンパー膝)、その他の腱付着部や靭帯の炎症、ほかにも、脛骨過労性骨膜炎(シンスプリント)、小児骨端症(オスグット・シュラッター病、シーバー病など)、慢性的な肩こりや腰痛などの筋由来の疼痛などがあげられます。
当クリニックでは、医師の診察により、治療適応と診断された場合、運動療法と組み合わせて拡散型体外衝撃波治療を行います。
どんな治療か気になる、治療を受けてみたいなど、興味のある方は、医師や理学療法士に気軽に相談してください。
スタッフ紹介
理学療法士・アスレティックトレーナー 前川 卓也
経歴

- 2010年~2022年
- 聖隷福祉事業団
聖隷淡路病院・浜松市リハビリテーション病院・聖隷浜松病院 - 2022年10月~
- ひとら整形外科リハビリクリニック
その他
- 2015年~2022年
- 浜松学院中学男子バスケットボール部 トレーナー
- 2016年・2017年
- 静岡県バスケットボール女子ジュニアオールスター トレーナー
- 2017年~2021年
- 静岡産業大学 非常勤講師
出身地
- 兵庫県 神戸市
学生時代に取り組んでいたスポーツ
- バスケットボール
趣味
- 読書(週1に1冊ペース)
2010年より理学療法士として3施設に勤務してきました(聖隷福祉事業団内)。
受傷直後の急性期の方から、手術をされた方・慢性的な痛みを抱えている方など様々な患者さんのリハビリに携わってきました。
スポーツ整形分野では、アスレティックトレーナーの資格を活かし院内のみでなくスポーツ現場での取り組みも行ってまいりました。
簡潔で丁寧に説明することを心がけております。利用者の方が楽しく日々を過ごすことができるように全力でサポートさせていただきます。
理学療法士 乙宗 重宏
経歴

- 2012年~2022年
- 前職 整形外科クリニック
- 2022年10月〜
- ひとら整形外科リハビリクリニック
出身地
- 兵庫県 尼崎市
趣味
- 旅行
- スポーツ観戦(地元の野球チームのことなら詳しいと思います)
- ゴルフ 月に1回はラウンドします。ご飯やお菓子をもりもり食べることも好きです。
皆様のリハビリを、より楽しいものと思えるように きめ細かな声掛けを心掛けています。また、スポーツ・食事などリハビリ以外のお話も楽しくでき、皆様がリハビリにお越しになった際に、何か一つ笑顔を持って帰っていただいたらと思います。
理学療法士 藤本 小春
経歴

- 2014年~2016年
- 社会法人協和会 加納総合病院
- 2016年~2018年
- 医療法人社団みどり会 やすらぎの森
- 2018年~2022年
- 尼崎医療生活協同組合 尼崎医療生協病院
- 2023年4月〜
- ひとら整形外科リハビリクリニック
資格
- mysole®Basic Meister
出身地
- 京都府 福知山市
趣味
- 美味しいものを食べること
・ラーメンが大好きで年間煩悩の数は食べるようにしています。
・讃岐うどんも大好きで月に2回香川県に行っていたため、社会人3年目で香川県に移住しうどんライフを堪能しました。家庭の事情で本州に戻ってきましたが、今でも2ヵ月に1回を目標に香川県にうどんを食べに行っています。
リハビリを行う上で「目標の共有を行うこと」を大事にしています。日々の目標を皆さまと共有し、同じ目標のもと取り組み、都度達成感を感じていただけるよう努めます。
理学療法士 澤田 奈津子
経歴

- 2003年~2014年
- 総合病院
- 2014年~2023年
- 訪問看護ステーション
- 2023年8月〜
- ひとら整形外科リハビリクリニック
資格
- 3学会合同呼吸療法認定士
- Functional Roller Pilates® マスタートレーナー
出身地
- 兵庫県 姫路市
趣味
- 観葉植物を育てること
- ねこ、RX-7(車)を愛でること
- 四季を楽しむこと
- 日帰り登山
- 旅行
総合病院から在宅まで様々な方々のリハビリに携わらせていただく中で、予防医療の必要性も痛感し、運動療法でもあるピラティスにも取り組んでいます。
お身体の不調を改善し、予防できるところは予防し、少しでもトラブルの少ない身体作りのお手伝いができれば幸いです。