五十肩(炎症期のケア)

理学療法士の前川です。

以前の記事で肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)について簡単にご紹介しました。

肩関節周囲炎についての以前の記事はこちら↓

炎症期とは

肩関節周囲炎は、炎症期 → 拘縮期(こうしゅくき)→ 寛解期という経過をたどります。

炎症期は、痛みが強く出現する時期です。安静時痛(何もしてなくても痛む)や、夜間の痛み(寝ているときに痛む)を自覚します。肩の動きの制限も徐々に進行していきます。

注意点

痛みを落ち着かせることが先決です。負担のかからない姿勢や使い方を意識して生活します。
動かせる範囲がせまくなってくる時期ですが、焦って無理に動かそうとすると逆効果になってしまいます。

ポジショニング/運動

・寝るときの姿勢

肩の位置よりも肘が後ろに位置すると、肩関節に大きな負担がかかります。寝るときはクッションなどを置くと楽になることがあります。

≪悪い例(左写真)≫ひじが身体よりも後ろになっている
≪良い例(右写真)≫身体と腕が平行になっている

・肩甲骨運動

肩甲骨を内外に動かします。腕を動かすときに肩甲骨の動きが良いと、肩の負担を減らすことができます。
肘だけ後ろにもってきてしまわないように注意します。

・せぼね骨盤運動

せぼねや骨盤は、肩や股関節と繋がっており、せぼね骨盤周りを動かすことで肩の負担を減らすことができます。

↑背骨を反らせたり丸めたりします。

↑左右に体重を移動させます。(肩の高さが変わらないように行うと、うまく背骨が動かせます)

おわりに

肩関節周囲炎(いわゆる五十肩)は「放っておけば治る」と言われることもあります。
しかし対処法によっては悪化する危険性もあります。
さらに肩関節周囲炎以外にも肩の腱が切れてしまう”腱板断裂”など、別の疾患がかくれていることもありますので、痛みなど症状のある方は医療機関への受診をお勧めします。

理学療法士/アスレティックトレーナー
前川 卓也

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